Peaceful Tree

主に加藤和樹さんを中心とした観劇やライブ参戦の記録やまとめ。考察や妄想もあるのでご注意ください。

「怪人と探偵」リリカと男たち

リリカにとっては、どちらも「好きになったら望まない顔を持ってた」彼ら。じゃ、なぜ明智さんを選んだのかという考察。

 

「あなたが二十面相と知ってから、なんだかとても大きな間違いをしてる気がする(ニュアンス)」というリリカの言葉。中身は同じはずなのに、竜太郎のことは愛せても怪人は愛せない。そのことに、怪人は「なぜだ!?」と憤っているけれど… 

そりゃそうだろうよ(笑)。 

リリカが愛したのは、愛嬌があってちょっと抜けてて、でも誠実で優しい竜太郎であって、怪しげな手下を従えて世間を騒がす不遜な仮面の男ではない。 立場を偽ってるにしても、リリカとはレベルが違いすぎるもの。リリカ、そりゃショックだし気の毒だよ。 

※見方を変えれば、想いあえたからと正体を明かしたら見事に引かれてしまった怪人も可哀想といえば可哀想…とにかくあの時点で、3人(小林くんとマユミもだから5人?)共、辛く切ない想いを抱いてるのすごいなと… 

でもこれ、ケイコの立場で考えてみたら、明智先生の時と状況は同じなんだよね。愛した男と、想いあって心を通わせてみたら自分の知らない(と言うよりむしろ自分の全く望まない)裏の顔を持っていたという… 

じゃ、なんでケイコは先生を選んだのか。 小さい頃の暖かい思い出とか、自分への想いの強さとか、いろいろあると思うけど、私はケイコにとって「望まなかった彼」の、ケイコへの想いの強さ?形?なのかなーと… 

怪人は、自分になびかないリリカの様子を見て、リリカの心というよりリリカ自身を「手に入れる」ことが目的になってるように見える。彼女の心が明智さんに向いているとわかってからは、むしろ「明智から」リリカを奪おうと思ってるような。 

明智さんは、もしリリカが突然失踪せずふたりで話し合うことができたなら(それはそれで修羅場のような気もするけど)、ケイコの気持ちを尊重して身を引いたかもしれないし、「私を殺して気がすむなら、刺しなさい」くらい言ったかもしれない。 そういう部分に、人として信じられる信じられないの境目があったのかなと…そういうのって、理屈じゃなく肌で感じると思うので。結局、ケイコ自身をちゃんと尊重してくれていたのは明智先生だけだったんだろうなと。

これ、怪人には理解できないだろうな。