Peaceful Tree

主に加藤和樹さんを中心とした観劇やライブ参戦の記録やまとめ。考察や妄想もあるのでご注意ください。

【感想】Defiled 3人のハリー、3人のブライアン

ハリー:加藤和樹、上口耕平、松岡充
ブライアン:松岡充、鈴木壮麻、加藤和樹

今回、3人のハリーと3人のブライアンを観て、同じ人物でも演じる人によってこんなにも演じ方やこちらが受け取る人物像が違うのだなということがとても面白かった。考えてみたら、ここまで同じ役を複数人が演じるのをまとめて観る経験ってそんなになかったかも。以下、私が感じた3人のハリーとブライアン像です。異論は認めます(笑)。最後にブライアンのツボなセリフも載せてますので、よろしければ。※和樹ブライアンが長いのは好みなので仕方なし(笑)。結果的に和樹くん出演回は配信で全通してしまいました。楽しかった♪


☆和樹ハリー
図書館と蔵書カードについての完全なオタクなんだけど、それなりに周りもみえていて、周囲とのコミュニケーションも表面上だけどそつなくやってきた印象。神聖で大切なものが失われてしまうことに憤りつつ、心のどこかでそれを受け入れ諦めてもいる感じで、そんな世界には生きていたくないと思っている。さらにこの想いを誰かにわかってほしいとも思っている気がする。

☆耕平ハリー
司書という仕事にかなり強いプライドを持っていて、自分が認める大好きな世界が失われることが許せなくて、認められないし諦めていない。頭はとてもキレる人なんだけれど、おそらく普段から興味のあることにしか目を向けてなくて、周りは見えてない…というか人の目を気にしていなさそう。事件を起こしたことについても、あの人ならやりかねない…と思われてそう。

☆松岡ハリー
図書館云々というよりもっと大きく世の中全てを敵に回して見下しているかのよう。感覚だけど、司書として働いていた時は人当たりも良く真面目に働いていたような気がするので、彼の動機は蔵書カード廃棄ということよりも、20年働いて図書館のことを誰よりもわかっている自分の意見が認められず、さらにクビにされたことへの怒りの方が大きいのでは。


★松岡ブライアン
警察組織に属していても、一匹狼で好きなようにやっている(そしてそれで結果を出してる)人。飄々としていて、交渉についてもどう決着させるかを若干ゲーム感覚で捉えている印象。「交渉をしている」感を前面に出すのは伸るか反るかだけど、そのビジネスライク感がこの人の持ち味な感じ。(ただ、それは想いを理解してもらいたいと思ってる和樹ハリーには合わなかったよね。警察の人選ミスでは?笑)

★壮麻ブライアン
酸いも甘いも経験してきている常識人なベテランネゴシエーター。ハリーの様子に合わせて態度や口調が変わったり、お説教っぽく怒りだすのもとても自然で、それが彼の素の反応なのか交渉人としての駆け引きのスキルなのかわからないギリギリの線なのがさすがベテラン。真っ当な生活についての説得力がすごい。ただ、常識人であるが故に和樹ハリーの内々にあるオタクの頑なさまでは想定できなかった模様。

★和樹ブライアン
3人の中では一番エリートっぽい。警察組織の中での自分の立場と役割を理解して、交渉人としての職務を真面目に忠実に遂行して結果を出してきた優秀な人という印象。自分でもそのことを自負してるし、同僚からの信頼も得ている感じ。耕平ハリー1回目はまだ駆け出しのエリートっぽい危うさがあったけど、2回目、松岡ハリーと回を重ねるにつれて落ち着きと経験値と説得力(と年齢も?)が増して、所内のポジションも上がっていってる気がする。家庭での良き夫っぷりもすごい。相手の気持ちを探り、時に寄り添いながら交渉の糸口を見つけていくタイプだと思うけれど、耕平ハリーも松岡ハリーも頑なすぎて難しかったよね…。


◆ブライアンのツボなセリフ
「やめなさい」
「わかるよ」
「よぉーし、わかった。」
「コーヒーどう?…どう?コーヒー。」
「カミさん」
「妻」←耕平ハリー2回目から変わった!
「やめろ!!」
「そんなことはない!」
「おい!」
 ※ユダヤ人の件で怒ってるの良き
「所長、やめたほうがいいと思いますが」
 ※この言い方でブライアンの経験値がわかってとても好き。
「私はそれまで生きちゃいないよ」
「暴力だ!…権限じゃない。」
「俺には荷が重い、って、ね。」
「何が声明文だハリー!」
「世間はへとも思わないんだよ!」
 ※ここの一連の怒ってるところ好き。松岡ハリーの時はここが丸々カットされてたのはなんでだろ?
「手をあげて、私と一緒に来るんだ」
「わかってるよ」
「いう通りにするんだ」
「アイツ」
(イライラしながらネクタイ緩め)
 ※怒ってるの良き
「俺だけど」
「あの、さ、」
「ちょっと話してやってくれないか」
「や、いいんだ。」
「細かいことは心配するなって!」
「とにかく信用していい!」
「大丈夫、心配いらない。」
「ハリー!!馬鹿な真似はするな!」
※カーテンコールの時の、ハリーを救えなかったブライアンのままの厳しい表情